なんかネット上のあれこれ見てるとほんと否定的な意見ばっかりで正直いい気持ちは全然しないので肯定的な立場で意見をあえて書いてみるスタイル。といいつつほんとは長文が書きたいだけなのでそれほど中身はないだろう。

シャドバにおいて超越、冥府、セラフ、サタンあたりはずっと批難の的だった。
それこそほんとに「親でも殺されたのか」というレベルのヘイトを集めていた。
その理由はいくつかあるが、主な意見としては

①コントロールデッキの存在を否定する
②アグロを使っていても盤面を常に処理され続け面白くない
③対策カードが少なく引かれれば問答無用に負ける

あたりが多いように思う。
こういった意見を見てても、正直あんまりぴんと来ない。以下に俺個人の考えによる反論を書いていこう。

①に関しては2つの考えを書こう。

まず、「コントロールデッキ」の存在がないことをさもゲームとして破綻しているかのようにいう人が多い印象だが、はたして本当にコントロールデッキは必要なのだろうか。
つまり、「コントロールデッキがいないTCGがあることは何もおかしいことではないのではないか」という考えである。
往々にしてTCGの構図というのはアグロ対コントロールがあって、そこに時々颯爽とコンボが現れる、というものだったと思う。そしてこれが常識としてあるのだろう。
だが、「それ以外はクソ」というのはちょっと違うと思う。これまでの常識にはそぐわないのかもしれないが、それを否定から入ってしまってはその先には何もないだろう。
シャドバはまだ生まれたてのゲームだ。カードパワーのバランスもシステムも、そしてプレイヤーのゲーム習熟度もまだまだこれからだろう。そんな中で他のTCGにあるような典型的なコントロールが存在しないTCGがどのように成長していくのか、俺は楽しみではある。

次に、超越冥府セラフについては開発チームは「あえて作った」カードであるという点だ。
つまり、おそらく今の環境はある程度開発の思惑通りになっているであろうということだ。
以前、どこかの雑誌か書籍かでシャドバのPが「プレイヤーが楽しくゲームをできるのはせいぜい10数ターンだと考えている」という旨の発言をしたようだ。
このことから、開発チームはどんなに長引いても10数ターンで決着がつくようにカードデザインをしているはずなのである。
そして、そのようにカードデザインをすると、「おおよそ10ターン以内に決着をつけられるエンドカード」が必要になるのは簡単に理解できるだろう。カードゲームである以上「引けない」ことがあるのだから、それを加味して最大10数ターンに落ち着けるなら引いてるなら10ターン以内にゲームが終わるのはおかしくないと思う。
このように超越冥府セラフのようなカードはシャドバというゲームにおけるゲームデザインの一つの肝に位置するカードなのだ。
これを否定するということはシャドバの設計思想を一部否定することであり、それはつまり「あなたはシャドバのターゲット層ではないですね」ということなのである。
「いやならやるな」でばっさり切ってしまうのはあまり好きではないが、要するにそういうことだと思う。

ちなみに俺は10ターン以内にゲームが決まる環境は嫌いではない。
先行のデジタルTCGであるハースの動画を見ていると時々起こることとして「コントロール同士のマッチアップでお互いがライブラリを引き切ってもなお勝負がつかない」という状況がある。
これって面白いか?お互いにただグダグダと手札の消費を繰り返し、先に手札が尽きたほうが投了する、こんなゲームを少なくとも俺は望んでいない。やってても楽しくないし時間を浪費している感覚すらある。
ならばいっそ特殊勝利条件のカードやワンショットキルのコンボを決めてもらったほうが気持ちよくゲームを終われるというものだ。
ついでに言うとハースは全体として時間がかかりすぎる。なんでアグロ同士の対戦で10ターンを超えるんだ。遅すぎるだろう。全然スカッとしない。

②については超越冥府セラフを使ったデッキの構造が問題になっているのではないか。

他のTCGのコンボは一般的なコントロールとは構造が異なる。例えば往年のストームとか双子とかはコテコテのコンボだが、これはコントロールとは採用カードの傾向が大きく異なる。つまりコンボパーツを探すための大量のドローとライブラリー操作呪文だ。そして早ければ4ターン程度でコンボが成立してしまう。つまり、ドローとライブラリー操作で殴られる前にゲームを決めてしまおうというスタンスである。
それに対してシャドバのコンボはどうか。シャドバのコンボは成立まで平均して8ターンほどかかるように設計されている。つまり「8ターン耐えないといけない」のだ。この時点でコンボとしては重い足かせが付いていることになる。さて、この足かせが付いたコンボデッキはどんな動きになるのか。当然、「除去」だ。
早ければ相手は1ターン目からライフを削ってくるのだから、コンボ側は当然除去を撃たなければならない。除去呪文を撃ち、生物を出しては相打ちし、時にはライフを回復する。こうして耐えた先に高打点のコンボや特殊勝利条件の成立が待っている。
さて、ここまで書いて気づいた人はいるだろうか。「序盤から相手の攻めを耐え、終盤に高打点のカードで一気に盛り返して勝利する」、そうシャドバのコンボは構造的にコントロールに酷似しているのだ。しかもコテコテの重コンに。
俺はシャドバをやっていて超越や冥府はコントロールデッキなんじゃないかと考えたことが何度もある。だってコンボっぽくない。フィニッシャーにコンボが組み込まれているだけで構造的にはコントロールと言ってしまったほうがしっくりくる。まぁそんなデッキなのでアグロ側としては片っ端から除去されて面白くないという気持ちになってしまうのだろう。
でもよく考えてみると、コンボがそういうデッキだということはアグロにとっては単純に除去コンとマッチしているのとほぼ同義だ。つまり悪いのは超越冥府セラフというコンボではない。

そう考えると意外とシャドバもアグロ対コントロールやってるのでは、という気すらする。超越冥府セラフを一律にコントロールに入れてしまうのは抵抗のある人は多いかもしれないが、シャドバにおいてはこれが「コントロールの形」なのかもしれない。

③については、どうかな、これは難しい。

いわゆるコンボカードには対策がつきものだ。双子は双子や種になる生物を除去されるとだめだし、ストームはハンデスで手札の枚数を削られたりするのは嫌がるだろう。
それに対して超越冥府セラフは、特に超越は対策手段がない。引かれていて、かつスペブが溜まっていればこれを止める手段は存在しない。
これらのカードへの対策は非常に難しい問題だと思う。なぜなら軽々に対策カードを作ってしまうとゲームエンドが遠のくからだ。
前述のとおりシャドバは最長でも10数ターンでの決着を前提に設計しているのではないかと思う。そのために超越冥府セラフのような「蓋」となるカードがあるのだが、これらの対策をしてしまうとこの「蓋」が取り払われてしまうことになる。
「引かれていればまず負け」という理不尽感は可能な限り薄めたいところだが、変に対策カードを刷ってしまうとゲームの設計思想が一部崩れてしまうことになる。これの扱いは非常に難しいと思う。
現状の俺の考えとしては「対策は不要」のほうが近い。俺はいたずらにゲームエンドが遠のくカードはシャドバの特徴をつぶしてしまうことになると考えるからだ。別に超越冥府セラフにそれほど大きな理不尽感を感じているわけでもないし。


最後に現状シャドバはメタの回転もあるし、コントロールがいない中でもデッキの種類は豊富だし、全体としてはいい環境にあるのではないかというのが感想だ。MTG、ハースストーンに比べてまだまだカードプールが狭い関係で採用されるカードは重複する部分も多く見飽きてしまうこともあるかもしれないがそれは新興のゲームが皆直面する避けられない問題だし、何より普通にゲームが続いていけば時間が勝手に解決してくれる問題だ。その他いろいろと問題は積みあがっているものの、ゲームが悪いわけではないものばかりなのでそれが原因でシャドバを辞める選択は今のところない。
ゲームの特徴も俺の好みに割と合っていて休日は延々プレイしている状態が続いている。その割に実力が伴っていないのはまぁ俺の才能の限界ということで。
そろそろ後発のライバルタイトルが配信されるがそれも触ってみるつもりだが、シャドバを辞める気は全くない。メインをどっちにするかはやってみてから考える。


というわけで以上。超越冥府セラフ賛成派の長文でした。
さすがに疲れたが、長文かけて満足だ。

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